初回発売日:
1981年6月16日
レーベル:
A&M
プロデュース:
リチャード・カーペンター
1981年にリリースされた『メイド・イン・アメリカ(Made in America)』は、カレン・カーペンター存命中の最後のスタジオアルバムとなった作品です。兄妹デュオのリチャード・カーペンターとカレン・カーペンターによる、このアルバムは彼らの新しい音楽を定義づけたとも言える一枚です。アルバムには、彼らの特徴である美しいメロディとカレンの透き通るようなボーカルが詰まっており、ファンにとっても重要な作品となっています。
『メイド・イン・アメリカ(Made in America)』は、1977年の『パッセージ(Passage)』以来、5年ぶりのスタジオ・アルバムです。この間、カレンのソロ活動や健康問題、リチャードのリハビリなど、さまざまな困難がありました。それでも、カーペンターズは再びスタジオに戻り、新たな音楽を作り上げました。このアルバムは、彼らが困難を乗り越え、再び音楽活動に本腰を入れた証です。
制作にあたっては、彼らのスタイルを維持しつつも、80年代の音楽シーンに適応するための新しい要素も取り入れられました。
このアルバムは、カーペンターズの新しい音楽的な方向性を示す作品として重要です。このアルバムでは、彼らのトレードマークであるメロディアスなバラードやハーモニーを維持しつつも、1980年代の音楽トレンドに合わせた新しいサウンドを取り入れています。リチャードのプロデュース能力が光り、カレンのボーカルが一段と進化したことが感じられます。
このアルバムには、カーペンターズの音楽の根底にある「温かさ」と「親しみやすさ」が溢れており、ファンにとっては再び彼らの音楽に触れる喜びを提供するものとなっています。また、カレンの健康回復と彼女の意欲的な姿勢が反映されており、アルバム全体に前向きなエネルギーが感じられます。
『メイド・イン・アメリカ(Made in America)』が制作された1981年頃、A&Mレコードの製造体制は大きな切り替えの時期にありました。このアルバムで確認されているプレス工場は、テレホートとピットマンが中心で、サンタマリアはクラブ盤のみに使用されています。70年代に多く見られたモナーク・プレスが本作に存在しないのは、この時期がちょうどモナーク終焉期にあたり、新しい体制へ移行していたためと考えられます。完全新録音作品である『メイド・イン・アメリカ』は、そうした流れの中で、一時的にテレホートとピットマンへ集中的に割り振られました。
また、この作品にはすべてRe-1刻印が入っており、Re表記のない初期カットは流通していません。音量バランスや溝構成などの最終調整を経て、このRe-1マスターが正式に採用されたためで、実質的にはこの仕様が初回プレスと位置づけられます。プロモ盤も同じRe-1マスターが使われており、市販盤と同一のジャケット裏面、バーコード付近に金色のスタンプが押された「ゴールドスタンプ盤」として、各メディアに配布されました。
のちにリリースされる『ヴォイス・オブ・ザ・ハート(Voice Of The Heart)』ではモナーク・プレスが確認されますが、こちらは新録音ではなく、モナーク稼働期に作られた音源や製造素材を含んでいたことによるものです。その違いを踏まえると、『メイド・イン・アメリカ』は、音楽性だけでなく製造面においても、新しい時代へ踏み出した作品であることが自然に読み取れます。
『メイド・イン・アメリカ(Made In America)』は、1981年にリリースされたカーペンターズの再出発を象徴するアルバムです。長い休止期間を経て、カレンとリチャードは音楽への情熱を新たにし、再び活動を開始しました。このアルバムには、彼らの成長と進化が詰まっており、二人の音楽的な才能が光る作品となっています。カレンの繊細で感情豊かな歌声とリチャードの洗練されたアレンジが融合し、聴く者の心を引きつける魅力にあふれています。
このアルバムでは、二人が過去に経験した試練や困難も反映されており、歌詞には深い感情が込められています。音楽的にはこれまでのスタイルを受け継ぎつつも、より成熟したサウンドや新しい試みが取り入れられており、カーペンターズのさらなる進化を感じさせます。『メイド・イン・アメリカ(Made In America)』は、彼らの新たな出発点として、今も多くの人々に感動を与え続ける一枚です。
遠い想い出
(1981年63位)
バック・イン・マイ・ライフ
(1981年72位)
アイ・ビリーヴ・ユー
(1978年68位)
タッチ・ミー
(1981年16位)
恋のビーチウッド
(1982年74位)
カスタムインナースリーヴ、シュリンク有
A&M SP 03723A (RE-1) T5 or 2 (逆S時のような刻印)
A&M SP 03724B (RE-1)
* 曲目は初回盤に基づいて表記しています。
* シングル・チャートは特に記載がない限り、ビルボード・ホット100を参照しています。
村田 博幸
Hiroyuki Murata
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